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沖縄
3月に沖縄を訪れる。生憎曇天なり。
今帰仁(なきじん)城跡に行く。小高い丘の上にあり、残っているのは石垣ばかりである。
城は海の見える場所に築かれていた。
丘は起伏に富み、城壁もその上にそのまま築かれているので、それが自然なカーブをなす。がいして沖縄的なカーブというものは、円弧でも放物線でもなく、このような自然で複雑なもののように思う。
今帰仁城の石垣は、比較的小さな岩を粗く詰み上げたものである。
首里城の石垣(下の 2 枚の写真)と比較してみると、その差は歴然たるものがある。
下の写真は今帰仁城の城門上部で、アーチは使われておらず、大きな一枚の石が門上部にさしわたしてあるのが、写っている。石積みの間に生える草は、いかにも南国である。
美ら海(ちゅらうみ)水族館に寄る。沖縄の現代建築は、やはり沖縄的な特徴があるように思える。この建物も、どこかしら今帰仁城の石積みに似てはいないだろうか。
那覇空港より帰る。下はモノレールの中から撮影したもので、高度成長期に描かれた「近未来的」な雰囲気がある。まるで闖入者の造った城のような錯覚を覚えた。(そしてまた私も闖入者なのだが)
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